こんにちは!住宅ローンテックスタートアップiYellの伊東です。
前回まで、2016年に創業したiYellが離職率2%を実現している理由として、実際の採用手法と人事ポリシーを紹介してみました。
今回はiYellの最高人事責任者(CHRO)の立場から、カルチャーマッチ採用や人事戦略の大元である「経営理念」についてお話したいと思います。
iYellの経営理念は「何をするかではなく誰とするか」。事業や人事の戦略はすべてこの経営理念に基づいて考えていきます。
社会人も気の合う仲間と働いた方が幸せ
これは代表の窪田の強い想いからはじまりました。学生時代は誰もが気の合う仲間と一緒にいたけれど、社会に出ると気の合わない人とやっていくことが前提になります。仕事のパフォーマンスは本人のスキルやマインドセットの問題もありますが、それ以上に一緒に働く仲間との関係など環境面の影響が大きいと言われるようになりました。
近年、周囲の人たちとよい人間関係を持てている人の方が幸福度が高く、仕事のパフォーマンスも高いことがわかってきています。だったら、社会人になっても気の合う人と仕事ができた方が、本人も会社も幸せではないでしょうか。
僕自身も代表の窪田とは学生時代から一緒にいたので、彼のその考え方はよくわかります。実際のビジネスの現場でも、気の合う仲間と働く効果は実感していました。自分たちができるところから、みんなが楽しく、幸せに働ける場所をつくっていきたいと考えています。
だからこそiYellでは入り口となる採用でカルチャーマッチを大切にしているし、入社後のメンバーに対しても、会社のカルチャー浸透にかなりの時間とエネルギーを割いています!
毎朝1時間半の会議で社員の様子を共有
iYellは会社の文化は経営そのものだと考えています。文化がどんなに大事だと思っていても、思うだけでは十分ではないですよね。行動に移していかないと。
そこで僕たちボードメンバーは、毎朝8時から9時半まで会議をしています。そこでは、社員一人ひとりの状況を話しています。みんな元気か、様子がおかしいメンバーはいないか、とか。事業の話だけではなくメンバーの話で毎朝1時間半も話すのは、信じられないかもしれませんが、本当のことです。
先日は新卒入社の社員が突然「管理職になりたいです」と言って社長室に入ってきたという情報共有がありました。その社員は、ポテンシャルは高いけれどあまり欲のないタイプだったそうです。理由を聞いてみると「管理職になって上長を支えたい」と。誰かを応援するために、自分が成長したいってことですよね。こういう話を聞くと、経営をしていてよかった、と心から思います。
iYellは社員ファースト。幸せだからお客さまを幸せにできる
一人ひとりの様子を毎朝共有するなんて非効率ではないか、という声もあるかもしれません。iYellはおかげさまで採用を増やすことができています。たしかに組織が拡大すれば、できることの範囲は変わってくるでしょう。しかし、iYellは社員ファーストです。誰かを幸せにするには、まず自分たちが幸せでなくてはならないと思います。その先にお客さまの幸せがあります。
事業を回すには「何をするか」は大切です。でも、それ以上に重要なのがそれによって、誰を幸せにするのかということだと思います。
会社は組織です。一人ひとりがバラバラなことをしても、チームのパフォーマンスは上がりません。組織の長期的な発展には、スキルありきで事業を伸ばすために必要な人を採用することよりも、カルチャーを浸透させていくことの方が大事だと僕は思います。
「チームが機能するために」iYellの研修の考え方
iYellに興味を持ってくださっている方の中には、入社後の研修などの教育制度が気になっている方もいらっしゃるでしょう。ここで少しだけiYellのサポート体制についてご紹介しますね。
iYellに入社した方は約1ヶ月間の研修を受けていただきます。iYellでは入社時以外にも、会社のことを知り、考えていただく文化研修の機会を多く設けています。iYellでは、ビジネススキルに特化した研修を社内で行うことはほとんどありません。
企業価値を高めるには個々の能力開発も必要ですが、個人の能力に依存しなくても会社が回るオペレーションの仕組みを整えることの方が大事だと考えているからです。僕らの事業である「住宅ローン」の仕事はリレーみたいなもの。ざっくりとしたフローはこんな感じです。
お客さまからの相談→お客さまとのやりとり→仮審査→正式審査→契約→融資実行
滞りなく次の人にパスしていくことが大事なんですね。これは僕らのビジネスの特性もあるかもしれませんが、仕事には必ず前工程と後工程があるものです。会社にとっては個々の業務そのものよりも「シームレスにバトンを渡すためにどうするか」が大事な場面も少なくありません。
そのわかりやすい例はマクドナルドですね。マクドナルドが世界的規模のハンバーガーチェーンになれたのは、ハンバーガーという商品性のためではありません。マニュアルを整備して、誰がやっても一定以上のクオリティを担保できるサービス提供の仕組みがあったからです。
それを考えるのが経営です。そして、社員一人ひとりが再現性のある仕組みを考えられるよう、目線を引き上げる体制を整えるのが人事責任者である僕の仕事だと思っています。
一人ひとりの目線を引き上げる機会については、次回の記事で詳しくお話していきますね!
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